
ニキビ跡のクレーターには、どの治療が合うのか。イソトレチノインは、どのくらいの量をどれだけ飲むのか。目の下のクマは、脱脂だけで足りるのか。施術を決める前に、聞いておきたいことは少なくありません。
今回お話を伺ったのは、新宿駅東口から徒歩2分の「新宿Ladies&Gentlemen美容クリニック」院長、今井一臣先生です。
今井先生は、慶應義塾大学病院での研修を経て、東京都立広尾病院などで麻酔科に携わったのち美容医療に進み、複数の美容クリニックで院長を務めてきました。クレーターの形に応じて施術を組み合わせる「今井式ニキビ跡治療」を提唱し、イソトレチノイン外来も設けています。
ニキビ跡・クレーター、イソトレチノイン、目の下のクマ・たるみ取り、肌育注射、肝斑の治療、性病検査について、施術を決める前に知っておきたい考え方を伺いました。

- 日本美容外科学会(JSAS)正会員 – 一般社団法人 日本美容外科学会
- 日本麻酔科学会 正会員・認定医 – 公益社団法人 日本麻酔科学会
ニキビ跡・クレーター治療は、クレーターの型を見極めて組み合わせる

クレーターがセルフケアで治りにくい理由と、治療の組み合わせ方
____貴院では、ニキビ跡の状態に応じて複数の施術を組み合わせる「今井式ニキビ跡治療」を提唱されています。ニキビ跡のクレーターは、なぜセルフケアでは治りにくいのですか。クリニックではどのような治療の選択肢があり、どのように組み合わせていくのかを、初めて治療を考える方にも分かるように教えてください。
ニキビ跡のクレーターがセルフケアで治りにくいのは、炎症によって皮膚の深い部分にある真皮のコラーゲンが破壊され、組織が欠損したり、内部で硬い癒着が生じたりしているためです。化粧品では、こうした構造的な変化を十分に改善することは困難です。
当院の「今井式ニキビ跡治療」では、クレーターの形状に応じて施術を組み合わせています。
| クレーターの型 | 治療 |
|---|---|
| ローリング型 | サブシジョンで皮膚内部の癒着を剥離し、必要に応じてヒアルロン酸やジュベルックを併用します。 |
| ボックス型 | ピコハイVMLAなどでクレーターの角をなだらかに整えます。 |
| アイスピック型 | 深い部分にはクリスタなどの局所治療を検討します。 |

実際には複数の型が混在することが多いため、単一の施術にこだわらず、原因ごとに治療することが重要です。効果は数か月単位で評価し、必要に応じて複数回治療を行います。
サブシジョンの範囲は、癒着の広がりで決める
____サブシジョンは、1ポイント・3cm×3cm・5cm×5cm・全顔の料金をご用意されています。どの範囲で受けるかは、どのように決めていますか。狭い範囲から始めることをお勧めする場合と、最初から全顔をお勧めする場合の違いも教えてください。
サブシジョンの施術範囲は、クレーターの数だけでなく、皮膚内部の癒着がどの程度広がっているかを診察して決定します。
1ポイントは孤立したクレーター、3cm×3cm・5cm×5cmは頬の一部分など、癒着が比較的限局している場合に適しています。初めての治療でダウンタイムが心配な方や、まずは部分的に効果を確認したい方にも狭い範囲をお勧めします。
一方、両頬など広範囲にローリング型のクレーターが分布している場合は、最初から全顔をお勧めすることがあります。部分的な治療では周囲の癒着が残り、十分な改善が得られない可能性があるためです。
ただし、全顔だから効果が高いわけではありません。必要な範囲を過不足なく剥離することが最も重要だと考えています。
施術後の腫れや内出血は通常1〜2週間程度、組織の硬さなどは数か月続く場合があるため、生活への影響も考慮して決定します。
治療中の自宅ケアと、施術後に気をつける期間
____クレーター治療を続けている間、ご自宅で続けてほしいことと、控えてほしいこと(スキンケア・メイク・日焼け・ニキビを触るなど)を教えてください。施術後、何日・何週間くらい気をつければよいかの目安もあわせてお願いします。
クレーター治療中に最も大切なのは、新しいニキビをつくらないこと、紫外線対策、肌への摩擦を減らすことです。炎症が繰り返されると新たなクレーターが形成される可能性があるため、必要に応じて内服・外用治療も併用します。
自宅では低刺激の洗顔と十分な保湿、SPF30〜50程度の日焼け止めを継続してください。ニキビを潰す、かさぶたを剥がす、スクラブやピーリングで強く刺激する行為は避けましょう。
施術後の注意期間は治療によって異なります。
| 施術 | 施術後に気をつけること |
|---|---|
| サブシジョン | 内出血は約2週間、腫れは数週間続く場合があります。強いマッサージは少なくとも3週間控えます。 |
| ピコハイVMLA | 赤みや細かいかさぶたが落ち着くまで約7〜10日間、摩擦や刺激を避けます。 |
| クリスタ | 約1〜2週間は創部の保護と湿潤ケアを優先します。 |
メイクは施術内容や皮膚の回復状態に応じて再開し、特に傷が残っている部分へのメイクは控えていただきます。
ニキビ跡治療のクリニック選びで確かめたいこと

____ニキビ跡・クレーター治療でクリニックを選ぶとき、どこを見ればよいですか。カウンセリングで確かめるとよいことも、理由とあわせて教えてください。
ニキビ跡治療で最も重要なのは、クレーターの種類や深さを正しく診断し、それぞれに適した治療を提案できるクリニックを選ぶことです。
クレーターにはローリング型・ボックス型・アイスピック型があり、原因や構造が異なります。そのため、レーザーなど単一の施術だけを勧めるのではなく、サブシジョンや局所治療など、複数の選択肢を持っているかが重要です。
カウンセリングでは、次の5つを確認してください。
- 自分のクレーターの種類
- その施術を選ぶ理由
- 必要な回数と治療期間
- ダウンタイムやリスク
- 総額の目安
また、同じ照明・角度・距離で撮影した症例写真があるかも判断材料になります。
高額な施術や最新機器が必ずしも最適とは限りません。改善できる部分と難しい部分を具体的に説明し、現実的な治療計画を提示してくれる医師を選ぶことをお勧めします。
イソトレチノインの飲み方と、服用中・服用後に気をつけること
迷っている方が心配することと、量・積算量・採血の考え方
____貴院では「イソトレチノイン外来」を設け、内服量や治療期間を一人ひとりに合わせて調整されています。イソトレチノインを飲むかどうか迷っている方は、どのようなことを心配されていますか。その心配に、どのようにお答えしていますか。
イソトレチノインを迷われる方からは、副作用や再発、肝機能への影響について多く相談をいただきます。
当院では、次の3つを特に重視しています。
- 1日の内服量
- 治療全体の積算量
- 定期的な採血
1日の内服量は、体重1kgあたり0.5〜1.0mgを一般的な目安とし、ニキビの改善度と乾燥などの副作用を確認しながら調整します。
また、再発リスクを減らすため、1日量だけでなく治療期間全体の積算量も重要です。一般的には120〜150mg/kgが目安ですが、治療反応に応じて個別に判断します。
さらに、治療前と治療中に採血を行い、肝機能や腎機能やコレステロール値などを確認します。効果を出すために十分な量を確保しながら、安全性を確認して継続することが、私の治療方針です。
| 項目 | 今井院長のお話から |
|---|---|
| 1日の内服量 | 体重1kgあたり0.5〜1.0mgが目安。改善度と副作用を見ながら調整 |
| 治療全体の積算量 | 120〜150mg/kgが目安。治療の反応に応じて個別に判断 |
| 採血 | 治療前と治療中に行い、肝機能・腎機能・コレステロール値などを確認 |
| 避妊 | 妊娠の可能性がある方は、服用中と終了後1か月 |
服用中の生活と、ほかの施術を受けるときの注意
____イソトレチノインを飲んでいる間、日常生活で気をつけてほしいことを教えてください。乾燥や日焼けへの対策のほか、脱毛やピーリングなど、ほかの施術を受けるときの注意もあわせてお願いします。
イソトレチノイン内服中は皮脂分泌が減少するため、肌や唇が乾燥しやすくなります。保湿剤やリップクリームをこまめに使用し、日焼け止めはSPF30〜50を目安に毎日使用していただきます。
また、以下の点に注意が必要です。
| 項目 | 気をつけること |
|---|---|
| スキンケア | スクラブや高濃度レチノールなど、刺激の強い製品は避ける。 |
| 脱毛 | レーザー脱毛は必ずしも禁忌ではありませんが、肌の状態や照射条件によって判断する。ワックス脱毛は避ける。 |
| ピーリング・レーザー | 浅いピーリングや一部のレーザーは施術可能な場合がありますが、強い剥離を伴う治療は慎重に判断する。 |
| 内服・妊娠 | ビタミンAサプリメントやテトラサイクリン系抗菌薬との併用を避け、妊娠の可能性がある方は服用中と終了後1か月の避妊を徹底する。 |
以前は内服中の美容施術を一律に制限する考え方が一般的でしたが、現在は施術によっては実施可能とする医学的知見もあります。
ただし、内服量や皮膚の状態、施術の種類・強さによってリスクは異なるため、施術の可否や実施時期は、最終的に担当医師が個別に判断することが重要です。
飲み終えたあとにニキビが再発したら
____イソトレチノインを飲み終えたあと、ニキビが再びできやすいのはどのような方ですか。再びできたときは、どのように対応されていますか。
イソトレチノイン終了後に再発しやすいのは、積算量が不足している方、治療終了時にニキビが十分に改善していない方、ホルモンの影響が強い方などです。
当院では、次の3つを重視しています。
- 1日0.5〜1.0mg/kgを目安に用量を調整する
- 積算120〜150mg/kgを一つの目標とする
- 新しいニキビができない状態を十分に確認する
再発した場合は、重症度や原因に応じて治療を選択します。軽症ならアダパレンや過酸化ベンゾイルなどの外用薬、皮脂や毛穴詰まりが目立つ場合はピーリングなどの施術も検討します。
また、女性ではピルやスピロノラクトンなどのホルモン治療、再発を繰り返す場合にはイソトレチノインの再投与も選択肢となります。
再発したからといって必ずしも再内服が必要なわけではなく、外用薬や美容施術も含めて、患者様に適した治療を組み合わせることが重要です。
目の下のクマ・たるみ取りは、脂肪・皮膚・くぼみの3つで考える

経結膜脱脂術と下眼瞼除皺術は、診察で何を見て決めるか
____目の下のクマ・たるみ取りには、経結膜脱脂術と下瞼のたるみ取り(下眼瞼除皺術)をご用意されています。どちらにするかは、診察で何を見て、どのように決めていますか。理由もあわせて教えてください。
目の下のクマやたるみの治療では、次の3つを特に重視しています。
- 脂肪の膨らみ
- 皮膚のたるみ
- 目の下のくぼみ
経結膜脱脂術は、目の下の脂肪が前に突出し、膨らみによって影ができている方に適しています。まぶたの裏側から脂肪を取り除くため、皮膚表面に傷が残らないことがメリットです。ただし、皮膚のたるみ自体を改善することはできません。
一方、下眼瞼除皺術は、脂肪の膨らみに加えて、皮膚の余りやシワ、たるみが強い方に適しています。余分な皮膚を切除し、必要に応じて脂肪や筋肉も調整します。
また、脂肪を取りすぎると目の下がくぼみ、かえって老けた印象になることがあります。
そのため、単に膨らみを取るのではなく、目の下から頬にかけて自然でなめらかな形になることを目標に、皮膚の弾力や骨格、下まぶたの緩みも確認して手術方法を決定しています。
経結膜脱脂術のダウンタイムと、仕事に戻る目安
____経結膜脱脂術のあと、仕事や学校に戻れるのは何日目くらいとご説明していますか。人前に出る仕事の方には、どのくらいお休みを取るよう案内されていますか。メガネやマスクで隠せるかどうかもあわせて教えてください。
経結膜脱脂術は、下眼瞼の結膜側から眼窩脂肪を除去するため、皮膚表面に切開創が残らず、比較的早期の社会復帰が期待できる手術です。ただし、手術による組織損傷に伴い、炎症性浮腫や皮下出血が生じます。
腫れは術後48〜72時間頃にピークを迎え、約1〜2週間で大部分が軽減しますが、軽度の浮腫が数週間以上残る場合もあります。
デスクワークや学校は術後2〜3日程度から復帰できる方もいますが、接客業や人前に出る仕事では7〜10日、可能であれば2週間程度の休暇をお勧めしています。
メガネやマスクである程度隠せますが、腫れや内出血を完全に隠すことは困難です。
術後48時間程度は冷却や頭部挙上を行い、出血や浮腫を助長する激しい運動・飲酒は控えるよう指導しています。最終的な復帰時期は、術式や術後経過、仕事内容を考慮して個別に判断します。
クマ取りのクリニック選びで、料金のほかに見ること
____目の下のクマ・たるみ取りでクリニックを選ぶとき、料金のほかにどこを見ればよいですか。理由もあわせて教えてください。
目の下のクマ・たるみ取りで最も重要なのは、患者様の状態に合わせて適切な手術方法を提案できる医師を選ぶことです。
クマの原因は脂肪の膨らみだけでなく、皮膚のたるみ、くぼみ、色素沈着などさまざまです。そのため、すべての患者様に同じ手術を勧めるのではなく、原因を正しく診断できるかが重要です。
特に確認してほしいのは、以下の4点です。
- ① 診断力:クマの原因と、その手術が必要な理由を説明できるか。
- ② 技術力:脂肪の取りすぎによるくぼみや、下まぶたの外反などのリスクを理解しているか。
- ③ 症例写真:術前後を同じ角度・照明で比較でき、自然な仕上がりになっているか。
- ④ 術後対応:合併症が起きた際の対応や、再診・修正手術の方針が明確か。
料金の安さや症例数だけで判断せず、メリットだけでなくデメリットまで説明し、不要な手術を勧めない医師を選ぶことが大切です。
肌育注射(Aファクター・ジュベルック・スネコス・ジャルプロ)の選び方
製剤ごとに向いている悩みと、量・回数の決め方
____近年は「肌育注射」として、新しい製剤が次々と注目されています。Aファクター・ジュベルック・スネコス・ジャルプロスーパーハイドロは、それぞれどのようなお悩みの方にご提案されていますか。量(cc)・回数・間隔の決め方もあわせて教えてください。
肌育注射で私が最も大切にしているのは、「患者様が何に悩んでいるのか」を正確に把握し、その悩みを改善するために「どの成分が必要なのか」を考えて製剤を選択することです。
肌育注射は製剤によって主成分や作用が異なるため、すべての患者様に同じ製剤が適しているわけではありません。
| 製剤 | 特徴と、向いているお悩み |
|---|---|
| Aファクター | リジュランと同じ主成分であるPN(ポリヌクレオチド)を配合した製剤です。乾燥、小じわ、ハリ・ツヤの低下など、肌質全般の改善を目的に使用します。 |
| ジュベルック | PDLLA(ポリ乳酸)によるコラーゲン産生促進が特徴です。毛穴の開きやニキビ跡の浅い凹凸、肌のハリ不足に使用します。 |
| スネコス | 非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸を配合した製剤で、目元など皮膚の薄い部分の小じわやハリ不足に使用します。 |
| ジャルプロスーパーハイドロ | ヒアルロン酸、アミノ酸、ペプチドなどを配合し、皮膚の弾力低下や軽度のたるみに対して使用します。 |
注入量・回数・間隔は、製剤の特性や患者様の皮膚の状態に応じて個別に調整します。そして、成分の選択と同じくらい重要なのが、選んだ製剤を適切な皮膚の層に、適切な量で注入することです。
「流行している製剤だから使う」のではなく、「患者様の悩みに対して、医学的にどの成分が適しているのか」を最優先に考える。これが私の肌育注射に対する基本的な治療方針です。
効果を確かめる時期と、続けるか切り替えるかの判断
____肌育注射は、何回目・何か月後くらいに変化を確かめるようご説明していますか。続けるか、別の施術に切り替えるかは、どのように判断されていますか。
肌育注射は、製剤によって作用機序や効果が現れる時期が異なるため、1回の施術だけで判断せず、通常3〜4回の治療を行い、約2〜3か月後を一つの目安として効果を評価しています。
肌育注射の主な目的は、肌のハリ・ツヤ、潤い、キメ、小じわなど、肌質そのものを改善することです。
ヒアルロン酸による保水効果は比較的早期に実感できる場合がありますが、コラーゲン産生を促す製剤では、効果を実感するまでに数週間から数か月かかることがあります。
当院では、以下の3点を特に重視しています。
- ① 患者様自身が肌質の変化を実感できているか:肌の潤い、化粧ノリ、ハリ、ツヤ、肌触り、小じわなど、治療前に気になっていた症状がどの程度改善したかを確認します。肌質改善は写真だけでは変化を捉えにくいことも多いため、患者様自身の実感を重視しています。
- ② 患者様の満足度と治療負担が見合っているか:効果だけでなく、費用、痛み、ダウンタイムなども考慮します。改善を実感できている場合は、施術間隔を延ばしながらメンテナンスを検討します。
- ③ 選択した成分と注入する層が適切だったか:十分な効果が得られない場合は、単純に回数を増やすのではなく、患者様の悩みに対して選択した成分や注入部位、深さが適切だったかを再評価します。必要に応じて、別の肌育製剤やレーザーなど、異なる作用機序の施術への変更も検討します。
私が最も大切にしているのは、患者様が求めている肌質改善に対して、適切な成分を選択し、適切な層に注入することです。
流行している製剤を漫然と繰り返すのではなく、患者様自身が肌の変化を実感し、治療を続ける価値があると感じられるかを基準に、継続や治療方針の変更を判断しています。
肝斑・色素沈着は、内服・真皮注入・レーザーを組み合わせる

____貴院では、トラネキサム酸の注射とは別に、肝斑や色素沈着が気になる部位へ直接注入する「トラネキサム酸 真皮注入」をご用意されています。肝斑や色素沈着のご相談では、トラネキサム酸の内服・真皮注入・レーザーを、どのような順番や組み合わせで考えていますか。真皮注入をお勧めする方と、お勧めしない方の違いもあわせて教えてください。
肝斑は、美容皮膚科の中でも特に治療が難しい疾患の一つです。紫外線、女性ホルモン、摩擦、炎症など複数の要因が関与し、一度改善しても再発しやすく、治療による刺激で逆に悪化することもあるためです。
そのため、当院では一つの治療を順番に試すのではなく、肝斑の原因や悪化要因に対して、さまざまな方向から同時にアプローチすることを重視しています。
具体的には、紫外線対策や摩擦の軽減を基本としながら、トラネキサム酸内服、美白外用薬、トラネキサム酸真皮注入、レーザーなどを患者様の状態に合わせて組み合わせます。
トラネキサム酸真皮注入の特徴は、気になる部位に直接薬剤を届けられることです。全身への投与を避けたい方や、内服が適さない方にとって、追加の治療選択肢となる可能性があります。
レーザーも肝斑の活動性を見極め、悪化させないよう照射条件を調整します。肝斑治療で重要なのは、単一の治療に頼らず、患者様のリスクと肌の状態に合わせて複数の治療を適切に組み合わせることだと考えています。
美容クリニックで受けられる性病検査の特徴
____貴院では、美容医療だけでなく性感染症検査にも力を入れていると伺いました。検査の体制や特徴を教えてください。
当院では、性感染症検査にも力を入れており、特に以下の7点にこだわっています。
- ① 予約不要:思い立ったときに気軽に検査を受けられる
- ② 検査精度の徹底:CCBU認定院として検査の正確性を重視
- ③ 翌日結果確認:対応する検査では翌日に結果を確認可能
- ④ オンライン結果確認:再来院せずにスマートフォンから確認可能
- ⑤ 心理的なハードルの低さ:美容クリニックのため、性感染症検査を受けに来たことが周囲に分かりにくい
- ⑥ 駅近:アクセスが良く、通いやすい立地
- ⑦ 低価格:継続的・定期的に検査を受けやすい料金設定
特に重視しているのは、「性感染症検査を、恥ずかしさや費用、時間を理由にためらわず、誰もが気軽に受けられる環境をつくること」です。性感染症は無症状の場合もあるため、早期発見と適切な治療につなげることが重要です。
美容クリニックならではの通いやすさに加え、検査精度・スピード・価格にもこだわっています。
美容医療を迷っている方へ、今井院長からのメッセージ

____最後に、美容医療のクリニック選びに迷っている方へメッセージをお願いします。
美容医療のクリニック選びで私が最も大切だと考えているのは、患者様の悩みの原因を正しく診断し、実際に結果を出すことを目標に治療を提案できる医師を選ぶことです。
特にニキビ・ニキビ跡・クレーターは、原因や皮膚の状態によって必要な治療が大きく異なります。
活動性のニキビには、イソトレチノインをはじめとする内服薬や外用薬を適切に使用し、新しいニキビができない状態を目指します。ニキビ跡の赤みにはレーザーなどの治療、クレーターにはサブシジョンやピコハイなどを組み合わせ、改善を目指します。
特にクレーターは一度形成されると自然に元の状態へ戻ることが難しいため、早期から適切な治療を行うことが重要です。
そして、私が治療で最も重視しているのは、「施術をすること」ではなく「結果を出しに行くこと」です。何回施術をしたか、どれだけ高額な治療を受けたかではなく、患者様の悩みが実際にどれだけ改善したかが重要だと考えています。
そのため、効果が乏しい治療を漫然と繰り返すのではなく、経過を評価し、必要であれば治療方法を変更したり、複数の施術を組み合わせたりします。
美容医療は、施術を受けること自体が目的ではありません。患者様が求める結果に向かって、医学的に適切な方法を選び、改善を追求することが本来の目的です。
だからこそ、私は一人ひとりの悩みに真剣に向き合い、単に治療を提供するのではなく、結果にこだわった美容医療を実践していきたいと考えています。
編集部まとめ:今井院長のお話から分かる、施術の前に確認したいこと
今回のお話から、施術を決める前に確認しておきたいことをまとめました。
- ニキビ跡:クレーターの型(ローリング型・ボックス型・アイスピック型)と、施術を選ぶ理由・回数・期間・総額の目安
- サブシジョン:範囲は、クレーターの数だけでなく癒着の広がりを診察して決まる
- イソトレチノイン:1日量と積算量、採血の予定。妊娠の可能性がある方は服用中と終了後1か月は避妊する
- 目の下のクマ・たるみ:脂肪の膨らみ・皮膚のたるみ・くぼみのどれが原因か
- 肌育注射:通常3〜4回、約2〜3か月後を目安に効果を確かめる
- 肝斑:紫外線対策と摩擦を減らすことが基本。治療は組み合わせて考える
施術後に落ち着くまでの目安は、次のとおりです。仕事や予定を組むときの参考にしてください。
| 施術 | 落ち着くまでの目安 | 気をつけること |
|---|---|---|
| サブシジョン | 内出血は約2週間、腫れは数週間続く場合も | 強いマッサージは少なくとも3週間控える |
| ピコハイVMLA | 赤みや細かいかさぶたは約7〜10日 | 摩擦や刺激を避ける |
| クリスタ | 約1〜2週間 | 創部の保護と湿潤ケアを優先する |
| 経結膜脱脂術 | 腫れのピークは術後48〜72時間、約1〜2週間で大部分が軽減 | 人前に出る仕事は7〜10日、できれば2週間程度休む |
気になることは、カウンセリングで医師に直接聞いておくと安心です。
今井一臣院長のプロフィール

新宿Ladies&Gentlemen美容クリニック 院長/技術統括指導医 今井 一臣(いまい かずおみ)
藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)を卒業。慶應義塾大学病院での研修を経て、東京都立広尾病院、草加市立病院、東京都立小児総合医療センターで麻酔科に携わりました。
その後、美容クリニックの水戸院・池袋院で院長を務め、現在は新宿Ladies&Gentlemen美容クリニックの院長・技術統括指導医を務めています。
- 日本美容外科学会 正会員
- 日本麻酔科学会 正会員・認定医
- 日本ペインクリニック学会 正会員
- 厚生労働省認定 麻酔科標榜医
- ボトックスビスタ認定資格医
- ジュビダームビスタ認定資格医
- ジュビダームビスタ バイクロス認定資格医
- 厚生労働省指定 オンライン診療研修
新宿Ladies&Gentlemen美容クリニック
・問い合わせ:03-6273-0309
・HP:https://landg.or.jp/
・住所:東京都新宿区新宿3-25-9 新宿モアビル7F
・アクセス:JR・京王線「新宿駅」東口より徒歩2分、東京メトロ丸ノ内線・副都心線「新宿三丁目駅」B10出口より徒歩3分
・診療時間:月〜土 11:30〜15:00/16:00〜19:30(木曜のみ12:00開院)、日 13:00〜18:00(年中無休)
取材日:2026年10月28日(書面インタビュー)
自由診療 記事内で取り上げた施術について
サブシジョン
【施術の説明】針で皮膚の下の癒着をはがし、クレーターのへこみを持ち上げる施術です。【費用】1ポイント19,800円、3cm×3cm 49,800円、5cm×5cm 79,800円、全顔無制限298,000円(マイクロカニューレ別途5,500円)【リスク・副作用】内出血・腫れ(1〜2週間程度)、痛み、突っ張り感、一時的な硬さ、まれに感染・色素沈着などが起こる場合があります。
ピコハイ(ピコフラクショナルVMLA)
【施術の説明】ピコ秒レーザーを点状に照射して、ニキビ跡の凹凸を整える施術です。【費用】全顔(顎下を除く)看護師施術34,800円、医師施術54,800円【リスク・副作用】赤み、ほてり、腫れ、かゆみ、乾燥、ヒリつき、かさぶた、炎症後色素沈着などが起こる場合があります。
CRYSTA(クリスタ)
【施術の説明】Er:YAGレーザーで皮膚の表面を削り、凹凸や肌質を整える施術です。【費用】スキャナーモード 鼻・顎・眉間など各29,000円、両頬79,000円、全顔139,000円【リスク・副作用】赤み、腫れ、ひりつき、熱感、乾燥、皮むけ、かさぶた、色素沈着、色素脱失、感染、瘢痕、ニキビの一時的な悪化などが起こる場合があります。
イソトレチノイン
【施術の説明】皮脂の分泌を抑える内服薬で、ニキビの治療に用います。【費用】20mg 30日分6,900円(採血は必要に応じて5,500円)【リスク・副作用】唇・皮膚・鼻・目の乾燥、鼻血、肝機能やコレステロール値への影響などが起こる場合があります。妊娠中は服用できず、服用中と服用後一定期間の避妊が必要です。
経結膜脱脂術(クマ取り)
【施術の説明】まぶたの裏側から、目の下の脂肪を取り除く手術です。【費用】298,000円【リスク・副作用】腫れ・内出血(大部分は1〜2週間で軽減し、3〜4週間ほどで収まる)、脂肪の取りすぎによるくぼみ、まれに合併症などが起こる場合があります。
下眼瞼除皺術(下瞼のたるみ取り)
【施術の説明】下まぶたの余分な皮膚を切除し、たるみを整える手術です。【費用】498,000円【リスク・副作用】腫れ、内出血、傷跡、左右差、下まぶたの外反などが起こる場合があります。
Aファクター
【施術の説明】PN(ポリヌクレオチド)を配合した製剤を注入する、肌育注射です。【費用】3cc 1回32,800円(初回のみ27,800円)、1cc(目周り限定)17,800円【リスク・副作用】赤み、腫れ、ほてり(数時間〜1〜2日程度)、内出血(1週間程度)、注入部位のふくらみ、まれにアレルギー反応などが起こる場合があります。
ジュベルック
【施術の説明】PDLLA(ポリ乳酸)を配合した製剤を注入する、肌育注射です。【費用】1cc 29,800円〜6cc 73,800円(1回)【リスク・副作用】赤み、腫れ、内出血、痛み、しこりなどが起こる場合があります。
スネコス
【施術の説明】非架橋ヒアルロン酸とアミノ酸を配合した製剤を注入する、肌育注射です。【費用】スネコスパフォルマ3cc 1回39,800円(初回のみ34,800円)、1cc(目周り限定)19,800円【リスク・副作用】出血、赤み、腫れ、痛み、かゆみ、あざ、むくみなどが起こる場合があります。
ジャルプロスーパーハイドロ
【施術の説明】ヒアルロン酸・アミノ酸・ペプチドを配合した製剤を注入する、肌育注射です。【費用】2.5cc 1回58,900円【リスク・副作用】赤み、腫れ、内出血、痛みなどが起こる場合があります。
トラネキサム酸 真皮注入
【施術の説明】トラネキサム酸を、肝斑や色素沈着が気になる部位の真皮に注入する施術です。【費用】1cc 9,800円〜5cc 39,800円【リスク・副作用】注入時の痛み、赤み、腫れ、内出血、膨疹、ヒリヒリ感・かゆみ、まれにアレルギー反応、感染などが起こる場合があります。
性病検査(性感染症検査)
【施術の説明】尿・うがい液・血液などで、性感染症の有無を調べる検査です。【費用】単品1,700円〜、セット4,900円〜(項目により異なる)【リスク・副作用】採血による痛みや内出血などが起こる場合があります。
その他費用
診察料はかかりません(公式サイト「受診の流れ」の記載)。
共通の注意点
- 効果やダウンタイムの出方には個人差があります。
- 保険適用外
- 被害救済制度等の救済の対象になりません。
未承認医薬品等について
※料金は税込。2026年10月時点の新宿Ladies&Gentlemen美容クリニック公式サイトの情報です。







